駒ヶ根高原のメインストリートからほんの少し入ったところに、「 季澄香(ときすみか)」は静かにそのたたずまいを見せます。小鳥のさえずりと川のせせらぎに導かれ、入口の扉を開けると、そこにはずっと前から約束された時間が待っていました。

四季を映す庭園に癒やされる邸宅のような優雅な宿

駒ヶ根インターを降りて、宝剣岳を見上げながら車で林の中の道を走ると、3分ほどで季澄香に着きます。こんなにアクセスがいいのに、あっという間に日常とは別世界の静寂な空間に入り込めるのがこの宿の魅力。天気がいいと宿の奥の方には中央アルプスが見えます。



予約したのは8畳のリビングと10畳の寝室がつながるラグジュアリーなスイートルーム。和モダンな部屋にはアジアンテイストが散りばめられ、心が安らぎます。部屋を入って「わぁ」と思わず歓声をあげたのは、ふたつの部屋の一面が窓になっていて、自然の地形を生かした美しい庭園がまるで1枚の絵のようだったから。高原の風が心地よいテラスでは、時間を追うごとに陽の当たる昼間の雰囲気とは違う幻想的な夜の風情も楽しむことができます。

浴室には特注品の信楽焼の湯船が。部屋ごとに色合いが違うそうです。窓を開ければ半露天になり、開放感が抜群。美肌の湯として知られる天然温泉「早太郎温泉」なので、お肌がしっとりすべすべになります。

信州の四季を味わう蕎麦(そば)フレンチ会席

フレンチと蕎麦? その意外な組み合わせに少し戸惑う人もいるかもしれませんが、これが絶妙なマッチングで、この会席をまた食べに来たいというリピーターが続出している魅惑のメニューです。

フレンチのシェフが自ら研さんを積んで、地元産の蕎麦粉で手打ちしている蕎麦は香りが高く、コシがあって、のど越しも満点。飯島町田切産の蕎麦に合わせるのは、中央アルプスの湧水で育てられた息吹サーモン、駒ヶ根産のゴマなど蕎麦と同じ空気、同じ水で育った地元食材なので相性は抜群。蕎麦のグラニテなどのデザートや蕎麦のパン・ド・カンパーニュなど繊細な部分にも蕎麦を使って仕上げています。


食材選びを妥協しないシェフのこだわりと信念

「すごくキレイ!」「お肉とソースの相性がぴったり」など、多くの宿泊者から好評を得ている美しい料理たちは中路啓太シェフプロデュース。そのおいしさの秘密は食材にあります。シェフが自ら地元農家や生産者の人たちを訪ねて、その蕎麦や野菜がどのような土地で、どんなふうに育てられたのかを聞いて食材を選んでいます。それは自分が作る料理には、食材の命をどう昇華させるかが使命という信念があるから。

食材の旬はほんの一瞬のものから数週間のものまであるので、まさに一期一会の世界。いつ来ても、何回きても、季澄香ならではの出会いとコラボレーションが楽しめます。